開発
今までシステムハウス藤田村に連絡を取ってこられたお客様は、いわば、みなその道のプロフェッショナルで、 システムハウス藤田村の業務内容やどんな仕事をどのように発注しようか?…というようなことは、 特に説明を必要とされない方ばかりでした。例えば、
● テストプログラムの修正、LAN用のICが変更になったのでその部分だけ修正して欲しい。
● 無停電電源装置のCPU回りと温度測定回路の回路設計と、回路デバッグ。並びにその制御プログラム開発を頼みたい。 ハードの部分は回路設計のみで、パターン設計、基板作成、部品集め、実装はこちらでやる。
● USBホストポートを持つCPU基板の回路設計をお願いしたい。パターン設計はこちらで行うが、 そのパターンで良いか悪いかの判断はお願いしたい。あとの基板作成、部品集め、実装は不要。 実装後の回路デバッグをお願いしたい。回路デバッグ用のソフトは作成してください。ついでに、 各信号の波形測定と温度特性計測の報告書も作成して欲しい。それ以外の環境試験は不要です。
● H8でタイミング制御を行って欲しい。1〜2日でできる範囲。ソフトのみ
● SH2でモータコントローラを作成して欲しい。制御は上位からの特殊高速シリアル。回路設計後は こちらで製造。回路のデバッグを頼みたい。ソフトも全部作成して欲しい。
● VBで基板チェック用のソフトを作って欲しい。PCのDIO基板を入れて周辺を全てテストするように。ログファイルは必須です。
● ハードからソフトまで全部作って欲しい。台数は30台。このケースに入るように。

などなど、ツーカーで仕事が始まっていました。
ところが大不況のさなか、連絡をくださるお客様方からの依頼は少し違ってきています。
● 今まで電気のことは某会社に丸投げしてきたが、何とかコストダウンしたい。
● LEDの輝度選別器を作成したいけど…どのくらいかかる?
● スイッチON/OFFでガラスがスリガラスになったり元に戻ったり、原理を教えて!

など…。
そこで開発の手順、費用などを細かくご紹介します。少しでもお役に立てれば幸いです。

A.ハードウェアの設計手順と費用

1.仕様の打ち合わせ(無料)

どんなものを作りたいか、というお話を先ずしていただかないと何も始まりません。 きちんとした詳細仕様書があればそれが一番ですが、なくても大丈夫。お話を聞いてこちらで 概要仕様書の形にまとめることも可能ですし、打ち合わせ時にいっしょにホワイトボードに 書いていけば、もうそれで十分情報が伝えられます。イメージで結構ですからこんなものを 作りたいというお話を聞かせてください。

2.実現の可能性の検討(無料)

お話をうかがったあと内容的に難しいお話の場合、実現可能かどうか、また、実現は可能でも部品が 手に入るかどうかなど、多角的な調査を必要とする場合があります。精度等を追求する仕様などの 場合は概要仕様書作成の前に実験を行う場合もあります。実験が大規模になり部品代、その他で無料で できる範囲を超えると予想される場合には、事前に意図を説明し協議の上、有料の実験を行います。

3.概要仕様書の作成(無料)

実現の可能性があるときは概要仕様書を作成します。ないときはそのように説明します。 概要仕様書は大事なポイントをまとめたもので、見積書の根拠となるものです。しかしここまで 無料で行いますので、あくまでも概要の仕様書になります。詳細の仕様書は発注後に作成し 提出ドキュメントの一部として費用をいただくこともあります。お客様の中には詳細な仕様書を 求められる方もいらっしゃいますが、無料でできる範囲ということでご理解をいただきたいと思います。

4.見積書の作成(無料)

見積書を提出し、お客様の判断を待ちます。そのまま終わりになることもありますし、 価格の交渉に入る場合もありましょう。よく「電気は高い!そんなにかかるとは思わなかった。」 と、言われることがあります。パソコンもデジタルカメラも携帯電話も大量生産によって価格を 下げているという大原則は変わりません。この世に1台しかないものを作ろうとすると、どうしても 費用がかさむ傾向があります。見積書の内訳には以下のような項目があります。

● 初期費用

最初に1回だけかかる費用で以下のようなものがあります。また以下をひっくるめて開発費 とする場合もあります。

回路設計費 回路図、部品表を作成します。
パターン設計費 基板のパターンを設計します。
基板作成初期費 基板の版代、チェッカー代などです。
部品実装初期費 メタルマスク、プログラム費などです。
回路デバッグ費 回路が仕様どおり機能するか確認作業費です。
環境試験費 温度試験、ノイズ試験、静電気試験費などです。
各種ドキュメント費各種書類作成費です。
特殊試験費 法律や規格等を公に取得する場合の費用です。
筐体設計費 ケースなどの設計費です。
筐体作成初期費 NCプログラム費、金型代などです。
梱包箱作成初期費 型代などです。

● 製造費用

製造に関わる費用で1台あたりの費用を示すことが多いです。ただし1回の仕込み(1ロット)で 何台製造するかによって費用は変わっていきます。多いほど安くなるのが普通です。2回目からの 発注では、上記初期費用は必要なくなり製造費用だけになるのが普通です。

● メンテナンス費用

出荷後の修理や客先対応などに関しての取り決めから算出されます。

5.回路設計(有料)

ここからが実際の開発作業になります。電気部品を組み合わせ仕様通りに機能する回路を 作成していきます。回路図の描くツールには様々なものがありますが、システムハウス藤田村では、 BSchというフリーソフトウェアを標準で使用しています。回路設計で留意している点は、 仕様で定められた機能を満足する回路になっていること、入手可能で安定に供給される見込みの部品を 選択していること、見積金額内に収まること、基板の大きさや高さに制限がある場合、それを考慮した 設計になっていること、お客様の設計基準を守っていること、部品にストレスがかかるような使い方を していないこと、絶対最大定格を超えないこと、妥当な熱設計を行っていること、温度ドリフト等で 仕様に定められた精度を逸脱しないこと、使用温度範囲に十分余裕があること、経年変化に対応して いること、デバッグの方法を考慮しているか、ノイズに強い設計になっているか、余計な電波を発生 させていないか、などです。システムハウス藤田村ではできる限り手作り試作を行い機能確認をしてから 回路設計を確定させています。
設計費用は、人月(後述)からの日割り計算で、難易度その他からこれくらいであろうと算出してします。
この段階では、基本的に回路図と部品表と基板外形図を作成しますが、回路デバッグ用の冶具 (デバッグ作業などを円滑に進めるための道具を一般的に冶具と呼びます。通常自作します。) のことなども考慮しながら進めていきます。

6.パターン設計(有料)

パターン設計とは、基板(プリント基板)の設計のことでアートーワークとも呼ばれます。 設計作業そのものは、基板屋さんと呼ばれる専門業者にお願いしますが、電子回路の回路図は、 機械図面や建築図面と違って具体的な図面ではなく、配線を描いた抽象的な図面のために、 パターンの良し悪しがそのまま回路の良し悪しとなります。基板外形図に書き込んだ諸注意通りに 基板屋さんには設計を行ってもらいますが、基板屋さんは電子回路の専門家ではなく、基板作りの 専門家ですから意図が伝わらないこともあります。システムハウス藤田村では、部品の配置から パターンの引き回し、幅、間隔、内層の使い方など、細かくチェックし納得のいくパターンの基板を 作成しています。高速な信号を扱う回路などの場合、波形シミュレーションやグランド共振などの 解析を行う場合もあります。
設計費用は、人月からの日割り予想と基板屋さんからの見積の合算となります。基板屋さんの見積は、 パターン設計の場合、以前は部品の足の数(1ピン、2ピンと数えます。)×単価でしたが、昨今の 価格競争により、この式で出た値からどのくらい値引きするか…という感じになっています。また 波形シミュレーション等の費用が別途かかる場合があります。

7.基板作成(有料)

基板作成は完全に基板屋さん(外注)の仕事となります。システムハウス藤田村では長年の取引のある 基板屋さんにお願いしています。高周波系の基板開発が得意な基板やさんです。基板一枚の単価は 面積、層数、仕上げ状態、シルクの有無、レジストの色、及び、1ロットの枚数などで決まります。 システムハウス藤田村では、基板屋さんの見積に、基板チェックの工数分を上乗せして価格を決めています。

8.部品実装(有料)

部品実装も外注さんに依頼しています。通常は上記基板屋さんの協力工場で実装してもらいます。 費用は見積をそのまま出しています。

9.回路デバッグ(有料)

回路デバッグは、設計した回路が仕様通り機能するかを確認する作業です。必要な測定器や冶具を 使用しながら進めますが、多点に渡り非常に大変な作業です。
費用は、人月の日割り予想から算出します。

● 人月について

技術者が1ヶ月働いた場合の賃金を「1人月」とこの業界ではよく使用します。 「3人月くらいのソフトの仕事があるんだけど…。」というような使い方ですが、1人で行えば3ヶ月、 3人で行えば1ヶ月、2人なら1.5ヶ月と計算できるわけです。では1人月はいくらかといいますと、 これは技術者の力量によって変化します。もちろん力量の高い人が人月も高くなります。 システムハウス藤田村では、回路等の難易度とお客様との取引量により、40万〜80万の中から 妥当なポイントを決定しています。また外注さんにお支払いする部分の費用については前金でいただく ことを条件にさせていただいています。

B.ソフトウェアの開発手順と費用

C.小ロット生産の手順と費用

D.その他

…など、今後順次追加していきます。


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